2020/07/31
あけぼのインタビューvol.2
「日本のものづくり応援メディア あけぼの」二人目のインタビューです。レトロモダンでかわいい和食器を作られる常滑焼「憲児陶苑」の堀田拓見さんに、お話を伺いました。
26歳までは会社員をしていました。会社をやめた時、父から家業である陶芸の仕事を手伝わないかと誘われたのがきっかけです。それまでは小さいころに軽く泥遊びをしていた程度でした。
憲児陶苑という名前は父から受け継ぎました。常滑にはいろいろな技法がありますが、憲児陶苑では練りこみという手法で作成しています。父はもともと渋い黄色や黒の練りこみを作っていましたが、後から白の練りこみを作るようになりました。
練りこみを「掘る」というのは昔からある技法でしたが、今のように色をかけて掘るというのはあまりない表現ですね。
常滑には昔ながらの伝統を引き継ぐといういい面もありますが、反面渋い作品も多くあります。そのなかでうちはこの方面(レトロモダンでかわいい和食器)で作っていこうと考えています。
自分が仕事を始めたときは、色は黒とブラウンしかなかったため、もう少し他の色でも作れないかと思って作り出したのが、ピンクや水色などのカラーバリエーションです。
個展で新作を求められたときには、「まっすぐの線で描けるもの」という条件の中で新しく花柄をつくりました。
父から引き継いだ仕事を絶やさないように、と考えています。最近だと若い人が見に来てくれることが多く、他の常滑焼の作家さんにはない感じが求められているのかなと感じます。
1985年愛知県常滑市に生まれる。2014年とこなめ陶の森陶芸研究所にて陶芸を学ぶ。父、憲児の跡を継ぎ作陶活動中。